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下諏訪町へ移住をお考えの方へ移住先市町村の話題

update : 2022.07.25

写真(イベント)、地図:下諏訪町役場提供

下諏訪町は長野県のほぼ中央に位置し、東京からも名古屋からも自動車や電車で約2時間30分、大阪からは約4時間30分の距離です。

町はコンパクトで中心部には駅、町役場、病院、スーパー、銀行などの他、オルゴール通り駅前商店街と御田町商店街が徒歩圏にあり、生活には困りません。
さらに、諏訪圏の6市町村(岡谷市、下諏訪町、諏訪市、茅野市、原村、富士見町)が生活圏として確立されているため他市町村へのアクセスもよく便利です。

また宿場町として、多くの方をお迎えしてきた歴史もあり、初めて訪れる方や下諏訪へ移住される方を受け入れ、もてなす文化が住民に自然と根付いているのも特徴です。
移住•定住については、「ら。シロトリ」、「ミーミーセンタースメバ」、「ホシスメバ」などの交流スペースで暮らしや住まい、お仕事などをサポートし、人と人をつないでいます。

今回は、下諏訪町移住定住促進室の春日さんと下諏訪町地域おこし協力隊移住定住チームの皆さんにお話を伺いました。

(「ら。シロトリ」にて、左から髙橋さん、両角さん、春日さん、長津さん、濱野さん)

はじめに、移住者の傾向などをお伺いできますか?

髙橋さん 移住相談を受けていると女性の方が多いというのが下諏訪町の特徴かなと思います。年齢層的にはだいたい20〜30代の方が多いのですが、60代の方もいらっしゃいます。温泉や宿場町の雰囲気を気に入っていただいているとともに、諏訪大社下社があることからも下諏訪を選んでいただけるという方が多いかもしれません。

実際に移住してきた方の年齢層は20〜40代が多いのと、あとは家族連れや単身の方もいて、いろんな方が移住されていると思います。

移住するには仕事と住むところが問題になってきますが、最近ではテレワークができるようになって、スムーズに下諏訪へ移住できたという方もいます。

春日さん 下諏訪町には有名な「マスヤゲストハウス」がありまして、そちらに観光や「まち歩き」で来る方も比較的女性が多い印象で、そういう拠点みたいなものがある気がしています。そこから派生して「人が人を呼ぶ」感じで、女性のお客さんがいればそこに同じように女性が来てもらえる、そういったサイクルみたいなものができているのかもしれません。

両角さん 実際にこちらに移住を決めた方は単身の女性が多い印象です。

長津さん 逆に単身男性の相談というのは少ないです。男性の場合は相談をせずに自分で決めているのかもしれませんが……。

どのエリアからの移住が多いですか?

春日さん 関東、特に神奈川からが多いですね、車でも電車でも関東からはアクセスしやすいので。

住まいについてはいかがですか?

髙橋さん 単身の女性は賃貸を希望される方が多く、僕らが不動産屋さんを紹介させてもらうことがあります。「まずは賃貸で住んで、いずれは空き家に住みたい、平屋に住みたい」という方もいらっしゃいますね。

春日さん 家賃相場は1Rで3万円〜、集合住宅、2DKで4〜5万円、庭付き一戸建て、3LDKで5〜7万円となっています。

エリア的にはいかがですか?

春日さん 「諏訪湖の周りがいい」という方や「眺望が良い山側がいい」ということで好みが分かれますね。駅の近くに住みたいという方や、いろんなパターンがありますね。

両角さん 長野県は車がないと生活が不便な所が多いですけど、移住者の方からすると下諏訪はコンパクトな町なので車がなくても生活できるという利点があり、最初は駅の近くに住んで徒歩で行動したり、生活したりという方は多いのかなと思います。

地図:下諏訪町役場提供

髙橋さん 地図上で下諏訪を円で考えると、ちょうど真ん中に下諏訪駅があるんですよね。諏訪湖に出るにも、山側の景色がいい所に行くにも、それぞれ自転車なら10分ほどで行けちゃうんです。住む人にとっても山側に住みたい人と諏訪湖側に住みたい人と、選べるのも魅力だと思います。

長津さん 私も移住して最初の2年は車を持たずに徒歩と自転車で生活していました。

両角さん 湖側だと「諏訪湖が見えるのがいいな」、「夏は諏訪湖の花火が見えるよ」という声を聞いたりします。

写真:下諏訪町役場提供(諏訪湖)

髙橋さん 諏訪湖の周りはランニングやウォーキング用の道があり、公園もあるので、そういう方にとってもいいみたいです。

山側エリアはいかがですか?

春日さん 家と家が比較的離れているので静かに暮らすことができます。山と湖の眺望が良く、選ばれる方もいます。場所によっては富士山も見えますし。

写真:下諏訪町役場提供(山側エリアからの眺め)

普段の移動もしやすいのですね

長津さん 生活圏内だと徒歩や自転車で回れますし、松本へは電車で約30分で行くことができます。東京へも「特急あずさ」や高速バスが1時間に1本ほど出ているので行き来がしやすいです。

髙橋さん 高速バスは下諏訪駅の近くから出ていてとても便利です。

諏訪エリアは一般家庭にも温泉が引いてあるのですか?

春日さん 契約料金や使用料はかかりますが、近くに温泉管が埋設されているエリアはご自宅に温泉を引くことも可能です。詳細は建設水道課までお問い合わせいただければと思います。

両角さん 戸建ての他、賃貸でも引湯されているところはあります。

濱野さん 中には、分譲マンションでも引湯されているところもあります。

春日さん 下諏訪は町の銭湯の数も多く、中心部でも8カ所ほどあります。

長津さん 町内の銭湯が全て温泉で240〜280円で入れるので、自宅に引湯しなくても気軽に利用できます。

両角さん 家にお風呂がなくて温泉や銭湯に毎日、通う方もけっこういますね。

写真:下諏訪町役場提供(身近にある町の銭湯)

空き家バンクについてはいかがですか?

春日さん 空き家の数はけっこうあるんですが、空き家バンクの登録については現在、力を入れているところです。(http://www.town.shimosuwa.lg.jp/www/genre/1000100000031/index.html
また、毎月第4土曜日に地域おこし協力隊が空き家見学会や相談会を開催していて、先日も不動産会社さんと一緒に4物件を回っていただいて参加者さんからも好評でした。

髙橋さん 不動産会社さんのプロの意見の他に、地域おこし協力隊の濱野さんが一級建築士の資格を持っていてアドバイスできるので、充実した内容だと思います。県外の方や、町内で賃貸に住んでいるけど、いずれは一戸建てに住みたいという方が参加されます。

濱野さん 一緒に回ってまず、住めるかどうかの質問が多くありますので、安全面を心配される方は柱や梁(はり)など、ひび割れを見ます。以前あったケースでは、所有者が敷地内に小屋を申請せずに建てていたのですが、法律的に問題がある場合もありますので、そのような場合にはどのような措置が必要かアドバイスします。また、リフォームなどについてもご相談に乗れるかと思います。

写真:下諏訪町役場提供(空き家見学会)

補助金についてはいかがですか?

春日さん 住宅を取得する際は「下諏訪町移住定住促進住宅取得事業補助金」(http://www.town.shimosuwa.lg.jp/www/contents/1616656092152/index.html)がありまして限度額20万円(取得金額の2分の1以内)、空き家の改修については上限50万円(取得金額の2分1以内)ですが、それに加えて、条件に合えば(同居する中学生以下の子ども1人につき10万円、結婚後5年以内の配偶者がいる場合で10万円、空き家バンク登録物件の場合で10万円)10万円ずつ上乗せされます。(http://www.town.shimosuwa.lg.jp/www/contents/1545019138754/simple/tirasi.pdf

仕事面についてはいかがですか?

春日さん 下諏訪町は、いろんな就職先があるというわけではありませんので、住む場所は下諏訪で、お仕事は15分〜20分ほどで行ける岡谷市さんや諏訪市さんなど近隣の市町村に行かれる方や、ハローワークで探されるケースもあります。

起業される方についてはいかがですか?

春日さん 町を好きになって開業されるケースが多いと思います。駅前のオルゴール通り商店街は最近、飲食店が増え活性化してきたので、にぎわいも出てきました。久しぶりに来た方は「だいぶ駅前が変わったよね」と言われますね。

また、チャレンジ起業支援事業として店舗改装経費に相当する金額を上限45万円(対象経費の10分の5(2分の1)以内で)で補助しています。

さらに、既存の空き店舗などをオフィスや店舗として利用する場合、賃借料の一部(1年間の賃借料に相当する金額で上限42万円、対象経費の10分の5(2分の1)以内)を補助する空き店舗活性化事業もあり、合わせて使うこともできます。

子育て環境はいかがですか?

髙橋さん 保育園は3カ所あり、待機児童はゼロです。東京や神奈川から移住される方の中には驚かれる方もいらっしゃいます。

移住支援施設などはいかがですか?

春日さん 町のリビング的なスペースとして活用をしているのが「ら。シロトリ」です。

下諏訪でコミュニティーをつくりたいとか、定住していくためのサポートを行っていて、移住してきた方が下諏訪で何かチャレンジしたり、表現をしようとしたときに活用できる場所です。

レンタルスペースとして場所貸しもしているので、下諏訪町を盛り上げたいという内容のワークショップや個人的な女子会などの集まりにも活用していただけます。

写真:下諏訪町役場提供(ら。シロトリ)

両角さん 移住に関するサポートを行う場所は「ミーミーセンタースメバ」です。

ここでは移住相談はもちろん、移住希望者と一緒に町内を歩いて町を知っていただき、町の人との接点を多く持ってもらえるようサポートしています。

写真:下諏訪町役場提供(ミーミーセンタースメバ)

春日さん また、しごと創生拠点施設「ホシスメバ」は、町内で起業•創業されたい方のお試しシェアハウス(月額2万円  ※7月時点で8部屋全て満室)で、自分の仕事を下諏訪町で行っていただくための準備期間として利用していただく形です。

入居スペース(約5畳)のほか、シェアワークスペース(約10畳)やシェアキッチンスペース(約10畳)もありますので一緒に作業をしたり、ご飯を食べたり、入居者さん同士の交流もできる場所です。

写真:下諏訪町役場提供(ホシスメバの入居スペース)

また「ホシスメバ」に今年度から、中長期滞在される方向けのドミトリースペース(1カ月家賃7000円+消耗品費1000円)の供用を開始しました。ドミトリー利用者はキッチンやワークスペースもお使いいただけます。

町の移住者受け入れ態勢はいかがですか?

春日さん 特に御田町商店街はもともとモノ作りが盛んで、昔から住んでいる方や「おかみさん会」の皆さんが温かく受け入れてくれる雰囲気があります。比較的、下諏訪町はそういったところが多くて、アットホームです。

写真:下諏訪町役場提供(町内の花壇の手入れをする、おかみさん会)

両角さん 17年くらい前にシャッター商店街が全国的にも問題になったときに、御田町商店街も少しずつ店を閉めちゃうところがあったんです。当時、「このままではいけないね」ということで「みたまちおかみさん会」、「御田町商業会」、「NPO法人 匠の町しもすわ あきないプロジェクト」など住民有志のグループが中心となり活性化に向けた活動が始まったようです。

そのときから「自分たちで、できるところはやろう」という感じで、セルフリノベーションを行ったりしていました。また、「空き店舗の活性化をしていくためには、外の人の力も必要だよね」みたいな雰囲気があって「おかみさん会」が新しく来る人たちのお世話とかもして、少しずつ若者もやって来て、定住をしてお店を開いて……という文化が続いているようです。

最後に、移住相談の際に大切にしていることなどはありますか?

髙橋さん 移住相談に来た方に町の規模感や雰囲気を感じてもらえるように「まち歩き」も行っています。例えば保育園とか小学校が気になるようでしたら場所をご案内したり、スーパーや公園にも行ったりします。

また移住者さんが開いたカフェに行って「移住してきた人がこういったお店をやっていますよ」など、実際に住んだときのイメージが湧きやすいご案内をするように心がけています。

また下諏訪の人は「おかみさん会」もそうですけど、程よい距離感があります。僕らが「まち歩き」していて「おかみさん会」の人とすれちがったときにあいさつしながら「実は東京から来ていて移住を考えていて」とか、町の人と会話をしてもらうことでより下諏訪の良さが伝わるのかなと思っていて、そういったコミュニケーションをとってもらうことも大事にしています。実際、「まち歩き」をした方からは共通して「下諏訪の人は、人がいいね」とか「人が温かいね」と言っていただけます。

両角さん 移住相談の際には、町の人との接点を多くつくることを心がけています。町に知り合いができると滞在中にあちこち回ってお話ができますし、「また下諏訪に来よう!」という気持ちにもなってくださるので。

髙橋さん 移住相談をしている間に友達が何人かできたら、こっちに来るときには「友達いるし大丈夫かな」ぐらいになっている人が多いですね。実際に僕らも「家探しに来るんだけど」というLINEが来て話に乗ったり「じゃあ僕も行くわ」というふうになったり。

春日さん 知り合いがいると大きいですね。そういった人のつながりがつくりやすい町かなと思います。

長津さん 移住を検討される方には、事前に何回も季節を変えて通ってもらうこともお勧めしています。

両角さん 最後にイベントの告知になりますが、7月31日に大阪で大規模な移住セミナーがあり、全国の市町村や宅建協会の方も参加します。私たちも諏訪広域連合として参加しますので、ご興味のある方はぜひご参加いただければと思います。

※記事の内容は取材時のものです。最新の詳細については市町村や取材元にご確認ください。


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