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生坂村へ移住をお考えの方へ移住先市町村の話題

update : 2021.09.21

写真(生坂村の風景)、アクセスマップ:生坂村役場提供

生坂村は長野県の中ほどに位置する東筑摩郡の北西部にあり、長野市まで約50km、松本市へは約25kmの距離です。また、長野自動車道の安曇野インターからは車で約35分のアクセスです。
村内には北アルプスに源を発する犀川が流れ、渓谷美の山清路や雄大な大城•京ヶ倉の山並み、パラグライダーができるスカイスポーツ公園など、水辺と里山が身近にある自然豊かな村で、特産品のブドウブランド•193カラットが人気です。
子育て支援も充実しており、空き家バンクの物件はお手頃な価格が多く、移住希望者からの問い合わせも増えています。
今回は、生坂村役場村づくり推進室の藤澤係長、大平さん、移住推進•空き家対策担当の集落支援員の山田さんに移住促進への取り組みについてお話を伺いました。

(左から藤澤係長、193カラットPRキャラクター「カラットリン」、大平さん、山田さん)

はじめに、移住者の傾向をお伺いできますか?

大平さん 当村の空き家バンクを通じて移住される方が増えている状況で、昨年度は11組ほどいました。

空き家バンク物件についてはいかがですか?

大平さん 高齢化などにともない村内には空き家が増えている状況で、準備が整い次第、空き家バンクで公開していますが、公開すればすぐお問い合わせが来ます。1物件あたり多いときで、ひと月で20件以上の問い合わせがあり、1~3カ月で成約するような状況です。自然に囲まれた田舎暮らしを求める方が県内外からいらっしゃいます。

写真:生坂村役場提供(生坂村の風景)

山田さん 生坂村の近隣市町村で4、5万円の賃貸で住まわれていた方々が「市街地で家賃を払い続けるより、生坂村で100万〜200万円くらいの物件を買ってしまおう」ということで購入されるケースもありました。
空き家バンク物件のほぼ7割8割が昔のいわゆる三角屋根の古民家で、7〜9DKの広さのものが多いです。平均150平米、広いところで300平米くらいです。

写真:生坂村役場提供(空き家バンク物件)

大平さん 売買物件のほかに賃貸物件での登録もあります。
また、市街地や住宅地にお住まいの方が、家庭菜園などの農業に憧れて農地付き空き家を探されるケースも増えています。

写真:生坂村役場提供(生坂村のブドウ農園)

農地の広さはいかがですか?

大平さん さまざまですが、広い畑ですと100〜300坪くらいですね。

藤澤さん 通常、農地だけ買うとなると下限面積が決まっていて、それ以上じゃないと基本的に取得できないのですが、当村の空き家バンクに付随する農地は要件が緩和され(下限面積1a)取得しやすくなっています。
生坂村は松本市まで約40分、安曇野市までは約30分でいける交通アクセスなので、松本や安曇野にお住まいの方の中にも、住み慣れた身近な地域内で少し離れた場所ということで生坂村を選ばれる方もいらっしゃいます。

空き家バンクの補助金などはいかがですか?

大平さん 移住定住及び空き家対策事業補助金として、空き家の改修が最大で50万円(改修費の2分の1)、子育て世帯は100万円の補助があります。そのほかに空き家の中のクリーニングや片付けは上限20万円です(費用の2分の1)。また、空き家を解体してその土地に新たに家を建てるときの助成もあります。

空き家バンク以外の物件はいかがですか?

藤澤さん 村営住宅もかなり整備されていまして、毎年、1戸建てを2棟ずつ整備しているのですが、募集すればすぐ申し込みがくる状況です。今年度も1戸建てを2棟新築予定ですが、今年度中にはすぐ申し込みがあると思います。村営の集合住宅もいくつかありますが、現在は空きが無い状況です。

大平さん ほとんどの方が持ち家で居住されている地域ですので、賃貸アパートがなく村営住宅か空き家バンク、または土地を買って家を新築するかという選択肢になっています。移住定住を推進するためにも、今後はさらに空き家バンクを充実させていければと思います。

移住者田舎体験ハウスはいかがですか?

大平さん 生坂村の環境や暮らしを体験するため、移住希望者が1泊2日から最長1カ月利用できる宿泊施設です。現在は新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえて利用を休止していますが、状況が落ち着いた段階で再開できればと考えています。

写真:生坂村役場提供(生坂村移住者田舎体験ハウス)

山田さん 体験ハウスを利用して、空き家バンク物件を内覧されに来た方の中には、生坂村は「山もあり川もあり自然豊かで静か、道の駅もありとてもいいところだ」と、おっしゃっています。また、子育て世代にも手厚い支援がありますので、近隣市町村の中でも充実していると思います。

大平さん 自然の中でのんびり子育てができる環境や、子育てに対するサポートが充実している点で移住を決められる方もいらっしゃいます。

写真:生坂村役場提供(生坂村の全景)

藤澤さん 出産祝金(第1子は5万円、第2子は10万円、第3子以降は20万円)、高校生まで医療費助成、多子世帯の第3子以降の保育料(短時間保育)が無料、小中学校の給食費補助、小学校•中学校•高校への入学祝金など、ほかにもいろいろあります。

大平さん 子育て支援センターには育児相談の窓口もあり、お父さん、お母さん同士の横のつながりも生まれやすいようです。

写真:生坂村役場提供(子育て支援センター)

買い物や病院など暮らしの面はいかがですか?

大平さん 村内にコンビニやスーパーマーケットはありませんが、道の駅がありますので食料品や生活用品は購入することができます。また、大型スーパーや総合病院などがある隣の安曇野市や池田町までは車で15分〜30分くらいで行けますので、車があれば生活には困らないと思います。

写真:生坂村役場提供(道の駅いくさかの郷)

藤澤さん 生坂村の暮らしについて、「雪はどれくらい降りますか?」とよく聞かれますが、生坂村は降雪があまり多くありません。年に3~4回、多い時で20センチほど積もるくらいです。

お仕事探しはいかがですか?

大平さん 農業の場合は生坂村農業公社において就農支援制度があります。会社勤めの場合は、村内に民間企業が多くないので近隣の松本•安曇野へ通う方も多いです。個人事業をやられている方も村内にいらっしゃいます。移住希望者のご希望に応じて、その都度ご紹介しています。

写真:生坂村役場提供(生坂村のブドウ「193カラット」)

藤澤さん 生坂村では県内初の取り組みとして「生坂村特定地域づくり事業協同組合」を発足しました。村内の事業者、例えば建設業者やブドウ農家などで組合を組織して、移住者のための雇用の場を創出します。

大平さん 組合で正規職員として移住者を雇用し、組合員である村内の事業者に派遣をします。職員は組合から安定した給料が支給され、組合員である事業者は繁忙期に人手を確保することができる仕組みです。

移住相談会はありますか?

大平さん 今年度は長野県主催の相談会に何回か参加する予定です。また、空き家の内覧に来られ関心を持ち、ご相談されるケースが多いので、空き家の内覧や移住相談をオンラインで実施することをすすめています。
http://www.village.ikusaka.nagano.jp/gyousei/muradukuri/inaka.htm

移住後のフォローはありますか?

大平さん 生坂村は小さな村なので地域のつながりが強く、常会という自治会があります。移住される方に各常会のご案内をしたり、地域にとけ込めるようにご近所へのあいさつ回りに同行したりしています。

藤澤さん 都会だと隣近所も分からない状況もあるかと思いますが、田舎はご近所とは顔の見える関係をつくった方が生活する上でスムーズだと思いますので、移住者へのフォローはさせていただいています。

山田さん あいさつをする関係になりとけ込んでいけば、地域で住民との交流が生まれます。移住者からは「一人で畑をやっていたら、たまたま住民が通りかかり、トラックで手伝ってあげるよと言われました」とか「近所の方が作っている野菜のお裾分けをもらった」という声も聞いており、地域の中でよい関係を築いているようです。

大平さん 生坂村では行政と住民は距離が近く顔が見える関係ですので、移住された方も住んでいて困りごとがあれば職員や地域おこし協力隊に気軽に相談していただければと思います。

※記事の内容は取材時のものです。最新の詳細については市町村や取材元にご確認ください。


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