須坂市へ移住をお考えの方へ移住先市町村の話題
update : 2020.01.22
写真:須坂市役所提供(北信五岳の眺望も素晴らしい須坂市)
須坂市は長野県北部に位置し、隣の長野市からは車で30分程です。また東京駅から須坂駅までは新幹線を利用すれば約2時間です。市内には上信越自動車道の出入り口もあり非常に良い立地です。都会にもアクセスしやすい、ほど良い田舎で移住者にも便利なエリアです。近年は仕事から住まいまでトータルでサポートする「移住支援信州須坂モデル」をスタートし、多くの移住者の就職相談を行っています。平成26年度にチームが発足して以来、相談件数は500組を超え、さらなる移住者へのサポートに力を入れています。
写真:須坂市役所提供
今回は、須坂市役所総務部政策推進課信州須坂移住支援チーム係長の加藤さんと移住定住アドバイザーの豊田さんに、お話を伺いました。
(加藤係長(左)と豊田さん(右))
はじめに、『移住支援信州須坂モデル』ではどのような就職支援を行っていますか?
加藤係長 移住支援チームは平成26年度に設置されました。これまで多くの移住相談に乗ってきましたが、結局、仕事という受け皿がないとなかなか移住につながらず、都会のサラリーマンが田舎のサラリーマンになることは非常に難しいと感じていました。そこで企業と連携して移住者の仕事探しをサポートさせて頂くことにしました。同チームの豊田アドバイザーが、実際に市内の企業を回りどういう人材を求めているか、お話を伺いながら企業紹介をさせて頂いています。それをホームページで公開しています。(https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/info.php?id=248)
写真:須坂市役所提供(転職移住の受け入れ企業)
豊田さん 現在は30社に協力をいただいていますが、1社ごと社長の理念や社員の働き方、イベントや福利厚生など求人票だけでは分からない部分を記事や写真で紹介しています。仕事を求める方に少しでも希望する企業のイメージがつかめるよう参考にして頂いています。
加藤係長 移住希望者は就職が決まってから前の職場を辞める手続きをします。その後住まいを解約したり、移住先の住まいを探すなど、移住先で仕事が決まってから移住し実際に仕事を始めるまでに3~4ヵ月はかかってしまうことを受け入れ企業にはお願いをし、協力して頂いています。
豊田さん 協力企業の30社の業種は、製造業から宿泊業、タクシーなどのサービス業のほか、介護や技術士などの専門職など様々です。幅広い職種も揃っているので、希望する方の経歴や興味などから当てはまる仕事が増えてきています。
加藤係長 移住希望者がハローワークなどで仕事を探す際も、須坂の企業の社名を見てもどんな会社か分からないと思います。どのくらいの規模でどういう事をやっているかなど、色々分からない部分が多いのではないでしょうか。
須坂市ではその不安を解消するため、取材記事をホームページで見て頂き、仕事を探される方が不安なく意思決定できるようサポートしています。
ホームページで気になる会社があった場合、次はどうような流れになりますか?
加藤係長 月1回~2回は、東京の銀座NAGANOなどで相談会を開催しています。相談日はホームページで確認がきるようになっています。
(https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/)
年間30回ほど東京、大阪、名古屋などで相談会を開催しており、この6年間で相談者が500組を超えました。
相談会でじっくりお話を伺い、「この企業を希望します」という方には一度持ち帰り企業へ求人状況を確認します。社長や人事担当者に希望者の意向や経歴などを伝え、企業が「ぜひ話を進めてください」となれば、見学や面談へとつなげています。
写真:須坂市役所提供(相談会の様子)
豊田さん 企業によっては朝礼から一日職場体験をして過ごして頂くケースもあります。
相談会を通さないケースはありますか?
加藤係長 まずは東京や大阪、名古屋で開催する相談会に来て頂いて相談をさせて頂いています。
豊田さん 移住希望者の方からしっかり話をお聞きし、本人が主体的で意思のある移住を希望されているのか確認しています。これまでに、相談会の次の週には企業訪問し、社長や人事担当者と話をしてその場で採用が決まったこともあります。それでも実際に移住までには3ヵ月くらいはかかります。逆に相談から移住まで1年近くかかるケースもあります。
移住体験ツアーはありますか?
豊田さん 会社面談や見学をメインに住居見学と市内案内をセットに行っています。相談会を経て1社に絞れたら、会社見学・面談のタイミングで須坂市の案内や住居の提案もしています。住居は「空き家バンク」やアパート、社宅なども紹介しています。家族構成や希望地域を聞いて、お子さんがいらっしゃればその地区の学校などを見学するなど、移住後に想定される生活環境をご案内させて頂いています。
写真:須坂市役所提供
(市民憩いの場、百々川緑地公園からは北アルプスも一望できる)
面接は何社か受けられますか?
加藤係長 まずは相談会を経て1社に絞って頂いています。何社もかけ持ちで探される方は、面接で不思議と伝わってしまい、なかなかうまくマッチングしません。
移住までスムーズにいくケースはどういう方が多いですか?
加藤係長 須坂市では仕事と住居を一括してサポートしているため、仕事さえ決まればトントン拍子に移住へと進んでいきます。そのため、覚悟が決めきれていない移住希望者は逆に立ち止まってしまう方もいます。また、「山登りやスキーが好きだから長野に移住したい」という方も、じっくり話を聞くと、東京での住みづらさや多忙な働き方、子どもとの時間が持てない、体調を崩されたなど深刻な理由が背景にある方も多いです。そういう方は確固たる目的があるためスピーディーな移住を果たしています。
写真:須坂市役所提供(市内からの北アルプスの眺望)
須坂市に移住された方の声はいかがですか?
加藤係長 都会じゃないけど暮らしやすく、便利。スーパーや病院、学校もある。程良い田舎、便利な田舎を求める人が多いです。小学校から高校まで須坂市内でしっかり通える。仕事があって住居も選べて、地方で探すのに、ちょうどいい場所です。また、インターの入口には今後、大型ショッピング施設建設計画もあり雇用も増えると思います。
写真:須坂市役所提供(転職移住された方々の交流会)
(桃の果樹畑の遠方には北アルプス)
(県立総合病院など生活に必要な施設がそろう須坂市)
豊田さん 住みやすいとお聞きします。皆さん、自分で納得して来られた方ですので。
最後に、移住支援信州須坂モデルを始められていかがですか?
加藤係長 相談から移住までトータルで関わせて頂いていますので、移住希望者が喜んで移住して頂けることにとてもやりがいがあります。また、最近は企業側からも「就業を求める移住希望者の相談に乗ってもらえますか」という連絡を頂くこともあり、移住支援に理解を頂けてとても良い形で連携がとれています。
豊田さん 私たちはサポートする側ですが、移住希望者が目的に向かって頑張って取り組まれた結果に対して一緒に感激することができて、この仕事に携わって良かったなと感じています。
平成26年度から信州須坂移住支援チームが受けた相談件数が、結果的に500組となり、その中で実際に聞いた相談の数々から、「じゃあ、こういう支援が必要なんじゃないか」と試行錯誤しながら結びついているので、皆さんの生の声のおかげで、今、生かせているのだと思います。
※記事の内容は取材時のものです。最新の詳細については市町村や取材元にご確認ください。
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