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伊那市へ移住をお考えの方へ移住先市町村の話題

update : 2019.11.22

写真:伊那市役所提供(伊那市航空写真)

伊那市は中央アルプスと南アルプスに囲まれ天竜川・三峰川の扇状平野の間に広がる、自然豊かでどこか懐かしいふるさとのような地です。名古屋までは車で約2時間半、東京まで約3時間、大阪まで約4時間で大都市へのアクセスも便利です。

そして、日本「住みたい田舎」ベストランキング 子育て世代にぴったりな田舎部門2年連続全国第一位に選ばれるなど、自然環境や生活支援に恵まれたまちです。

(伊那市役所地域創造課の伊藤さんと井崎さん)

今回は伊那市役所地域創造課の伊藤さんに移住への取り組みについて伺いました。

はじめに伊那市の魅力を教えていただけますか

伊藤さん 中央アルプスと南アルプスが市の東西両方に見える景色はとても気に入られる方が多いです。また、伊那市は森林が豊かで「山(森林)が富と雇用を支える50年後の伊那市」の理念のもと「林業のブランド化」、「木材利用」などをキーワードに「ソーシャル・フォレストリー都市・伊那市」の実現へ向けて取り組みを進めています。

写真:伊那市役所提供(南アルプス)

森や自然の中での子育ても人気のようですが

伊藤さん 豊かな自然を使った保育・教育活動がさかんなので、皆さん魅力を感じられるようです。全国でも4番目に広大な長野県には多くの森林があり、その自然のフィールドで伸び伸びとした、遊びの中で学ぶ子育てが行われます。

伊那市の20園ある市立の保育園独自に力を入れる『がるがるっ子』を育てる保育などが特長です。

写真:伊那市役所提供(保育園の様子)

がるがるっ子とはどのような子育てですか?

伊藤さん 『がるがるっ子』とは「見つけたがる、おもしろがる、知りたがる、など自然の中でたくさん刺激を受けて自分が楽しむ方法を主体的に見つける保育」です。

町なかの保育園でも芝生の園庭や川遊び、里山ハイク、泥遊び、地域の方と一緒に行う田植えや稲刈りなど、五感を刺激する体験を通じて、生き生きと過ごすことができます。

写真:伊那市役所提供

また、各園では子どもたちに親しみのある木を「シンボルツリー」として決め、その木に集まる鳥や花を発見して五感を働かせる大きな学びの機会を作っています。

写真:伊那市役所提供(シンボルツリーのある保育園)

さらに、自然環境を生かした屋外保育活動を中心に、地域の伝統文化などを日々の保育に取り入れた、特長ある取り組みを実践している団体を長野県が認定する『信州やまほいく』の保育園もあります。伊那市では地元住民が園児のために森林整備を行い、『やまほいく』に協力をしていただいています。

市内の保育施設では高遠第2・第3保育園(市立)やNPO法人 山の遊び舍はらぺこ(認可外保育施設)を始め11園(市立7園、私立4園)が『信州やまほいく』の認定を受けています。

写真:伊那市役所提供

里山エリアに多い『やまほいく』や、町なかでも自然に触れあうことを大切にする『がるがるっ子』保育など、ある程度幅があるというのが魅力かなと思います。

写真:伊那市役所提供

子育てに魅力を感じた方が、お子さんの保育園とか小学校(低学年)までのタイミングで伊那市に移住されて保育園や小学校に入れたいというケースが多いです。

移住者のなかでも6割は「自然の中で子育てをしたい」と考えている方が多く移住される方の8割は40代以下が占めます。

小学校ではいかがですか?

伊藤さん 学校は総合学習が盛んな地域です。教科学習とは違い「目的をもって学ぶ、必要に応じて学ぶ」のが特長です。例えば伊那小学校の場合は羊とかヤギを飼っているんですが、そういうことを通じてその学ぶべきことを取り入れていく。羊の様子などで分からないことがあれば、その疑問は生産者さんに児童がお手紙を書いて勉強しましょう、というようなかたちです。お手紙を書くという単元に対して何かを学ぶのではなく、必要に応じて何か学びをするというのが特に伊那小学校は盛んです。

余談ですが伊那小学校は60年以上も通知表がなかったり時間割りがなかったりチャイムが鳴らない小学校で、普通の公立としてはかなり珍しいと思います。

写真:伊那市役所提供(伊那小学校)

そのほかに移住者に人気の取り組みはありますか?

伊藤さん 移住者の受け入れ体制が整っている、移住者の受け入れに積極的な地域が3つあります。住民の方が中心になって移住者の方を案内したり、地域の方が移住者に対して積極的です。行政がお願いするというよりは、地域の人たちから自発的に出ている動きです。

新山地区や長谷溝口地区、高遠北小学区の「藤澤、三義(みよし)、長藤(おさふじ)」という地区です。高遠北小学校や高遠第2・第3保育園(やまほいく特化型の園)の児童や園児のおよそ6〜7割は移住者だったりします。

写真:伊那市役所提供(新山地区)

商店街では6月から10月の最終日曜日に開かれる朝マルシェという地域のイベントがあります。地域の有機野菜を使った朝ご飯を食べて、というようなお祭りみたいな雰囲気です。移住者も多く関わっていて出会いの場というか移住者同士が話せる場でもあります。

写真:伊那市役所提供(朝マルシェ)

田舎暮らしモデルハウスも人気のようですが

伊藤さん 田舎暮らしモデルハウスは移住を検討されている方が3泊4日まで泊れて1泊4000円(人数に関わらず)です。昨年は34組ほどの利用がありその中で4組が移住されています。ここの環境が標高1000m近いですが、夏は過ごしやすくテレビも無いので虫の鳴き声が聞こえるようなところで寝るみたいな生活です。冬は薪ストーブがあり、そういう体験をして喜ぶ方が多いです。

写真:伊那市役所提供(田舎暮らしモデルハウス、薪ストーブ)

また最長1ヶ月まで泊まれる移住体験住宅というのもあります。

写真:伊那市役所提供(移住体験住宅)

移住体験ツアーはありますか?

伊藤さん 年4、5回ですがツアーはテーマをしぼっていることが多いです。保育園や小学校の見学、また農業体験のツアーなどがありました。伊那小学校の見学では12組ほど参加されました。

近日では森のイベント(森JOY)に参加して森林が近い町というのを体験できる企画があります。また、空き家バンクに登録されている物件を見学するツアーも日帰りであります。

写真:伊那市役所提供(移住体験ツアー)

空き家バンクの利用状況はいかがですか?

伊藤さん 昨年の登録数が67件で44件物件が成約になりました。伊那不動産組合さんと組んでいますので物件数は増えていますね。案内も仲介も不動産業者さんにお願いしています。空き家バンクの見学ツアーは年1回から3回あります。なるべく冬に、寒さを体感していただくために2月の後半くらいにあります。

https://www.ina-akiyabank.jp/

写真:伊那市役所提供(空き家バンク物件)

冬は寒いですか?

伊藤さん 冬は長野市や松本市より寒いと思います。晴れる日が多い分、寒いと思います。マイナス10度までいくこともありますので、薪ストーブの普及率は高く、薪ストーブの設置への補助金もあります。ある論文では「伊那市の薪ストーブ導入率は日本一」ということが書かれているようです。

移住者向けの補助金などはありますか?

伊藤さん 若者世帯が対象ですが、空き家バンク物件の取得や高遠町、長谷、新山地域での新築や増改築への補助金があります。利用率は高いと思います。また、高遠町、長谷、新山地域へ一年間以上定住される方へは定住補助金という制度もあります。あとは市営住宅を6ヵ月間半額で借りられる制度もあります。

移住者は、最初は賃貸に住む方が多いです。ですが山間地域は空き家バンクも含め売り物件は多いですが、賃貸物件が少ないです。

 

子育て関係では、保育料の減額があります。二人目は半額で三人目は無料で、未満児にも適用されるので喜ばれています。

今後は自動車教習所でペーパードライバー向けの講習への補助も予定しています。車の免許がなくても市街地循環バスが20分に1回ありますので生活されている方はいますが、ほぼ車の人が多いと思います。

お仕事紹介はされていますか?

伊藤さん 仕事は移住者向けに伊那商工会議所と一緒に無料職業紹介を行っています。

そちらを通じて就職される方もいらっしゃいます。

最後に移住後のサポートはありますか?

伊藤さん 窓口を通して地域の人を紹介させていただいています。例えば、田舎でカフェをやりたいという移住者の要望に対して、実際にカフェをやっている人の話を聞いてみてはどうですか?という感じで紹介させていただいたり、子育て中のお母さんには実際お母さん同士の方が良いので、紹介させていただいたりと、暮らしの安心や満足につながるようなサポートを心がけています。

※記事の内容は取材時のものです。最新の詳細については市町村や取材元にご確認ください。


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