大鹿村へ移住を考えている方へ移住先市町村の話題
update : 2016.05.24
新緑の芽吹きがまぶしい南信州の山あい、大鹿村へ行きました。 山に囲まれた小さな山村ですが、分杭峠や春と秋の大鹿歌舞伎、それを題材にした映画などでで有名な村です。 NPOが主体となって、他の自治体とは趣のことなる移住体験ツアーを開催しています。
大鹿村総務課 菅沼様、NPO法人 あんじゃネット大鹿から山根様、伊波様にお話を伺いました。井波様は15年前に移住された経験をお持ちです。
(以後敬称略)
■村の取り組み
まず、大鹿村として移住定住に関する取り組みを教えてください。
菅沼)
大鹿村は移住に関しては、20年程度昔から取り組みがあります。
H8年当時の村長が定住対策をしようと立ち上がり、通勤補助等が始まりました。
出産結婚祝い金など、「若者定住」に向けて取り組み始めました。
大鹿の場合は、昔から「大鹿で」農業をやりたいという方がIターンで結構いました。
ただ、その当時は行政を通さないで、住民の方と直接やり取りを行って移住してくる方が多かったです。今現在は村のほうに定住の問い合わせはありますか?役場では特に窓口があるわけでなく、民間の方でだいぶ話しを進めている状態です。
Iターン移住者のつてでかなりあるようです。村ではなくて、民間の力が多い。
最近は増えています。
年代は、若い方もリタイヤ世代もいらっしゃいます。幅広いです。
■補助について
住宅関係では、若者向けの新築・中古住宅取得の補助が補助率1/3で上限が100万円。ただし、村内事業者の場合は150万円です。改築補助が1/2で50万円となっています。
また、空き家の活用補助ということで家財の片付け、清掃費用について8/10で10万円限度の補助を行っています。毎年コンスタントに利用されている実績があります。
大鹿の特色的なのが、「美しい村づくり屋根塗り替え事業」です。
景観維持のため、自然界に存在しない色の屋根を村指定の色の屋根に塗り替える場合に、補助されます。
■空き家バンク
開始当初は空き家があってもなかなか貸して頂けなかったのですが、売れた話しがでてきたので、それでだんだん皆さんご協力いただけるようになりました。
皆さん、古民家を求めています。
■子育て支援策
出産は年間4~5件くらいあります。その場合は飯田の病院までいくか、助産師さんが来ていただく形が多いです。
不妊不育治療の補助もH28年度から新設しました。年間50万円限度の補助です。
出産祝い金は第一子が5万円、第二子15万円、第三子30万円支給です。
山村留学も開始します。小学校1年~中学3年生を対象にしています。受け入れ世帯は2世帯確保しています。期間は1年間の予定です。
小中学校の給食費も半額を公費負担で補助しています。
また、高校生の通学用のバスを無料でご利用いただけます。
■移住者の実態
定住に相談に来る方は、農業を目指している方がおおいです。
儲けよりも自給自足、アルバイトをしながら半農半Xという働き方をしている感じです。
■プチ移住ツアー
6月25日、26日の土日に「第12回大鹿村プチ移住ツアー」が開催されます。
申込締め切りは6/15です。大鹿村プチ移住ツアーのページ
菅沼)
もともとは、山根さんと伊波さんのほうから村でできないかと相談を受けました。
なかなか村では難しいので、NPO主催で行っています。
沢山体験して頂いて、よければ移住して欲しいと思います。
伊波)
年三回やってて、次回で12回目となります。人数は少ないときは2名だし、5,6名くらいがちょうど良い感じです。多くても対応しきれないので。
山根)
最初のきっかけは、婚活イベントのアイデアでした。
しかし、あまり、村の人には需要がなかったので移住希望者向けの体験型ツアーを行いました。
これまでで一番若い方は20歳で、参加後にすぐに定住しました。
もともと大鹿を考えていて、最後の決めてで実際に参加して来ていたようです。
手に職を持っていてまだ独身なので、身軽だったとも思います。このツアーの特徴としては、問い合わせの時点から参加者とメール等のやり取りを密にやって、希望を聞いていることです。やり取りを頻繁に行ってツアーにきて交流会もして、移住にならなくてもファンになって、リピーターになっている方もいいます。
ツアーに参加できなくても、個人的にいらしてご案内して半移住生活を送った方もいます。
まるっきり大鹿を知らなかった方はいなくて、なんとなく知っている方、友達の友達、ホームページをみてという方、様々です。最近はフェイスブック経由も多いです。
伊波)
2泊3日だと金曜日を休まないといけないので、1泊にしました。
行政主体とは違って、民間でやるよさをアピールしています。行政からは車や人件費についてサポートしてもらっています。
ほかのツアー参加してきた方も、「ぜんぜん違う」といっています
先に参加者の希望をメールでリサーチしていて、内容がその日当日に決まる場合がある。
参加する方になるべくそって柔軟に行っているので、参加者にとっては満足度が高いようです。
山根)
今まで5人くらいはこのツアー経由で定住していただいています。
これまで5年くらいやってきているのですが、移住ツアーでいいところばかりでなく、不便なところなど、生の声を聞けるので、その後踏み切りやすいのかなと思います。
■Iターン経験の感想
伊波)
群馬から15年前に来ました。大鹿の方と一緒になったのがきっかけです。
田舎で暮らしたことがなかったので、ここでの暮らしはすべてが初めてでした。でも楽しいです。
小さいころから転勤族でしたが大体都市圏でした。大鹿に住んでいる今も、いまも町で暮らしたいとは思わないです。
困ったことは、思い当たらないです。小さな困りごとは割とみんなに助けてもらえので。
よかったことは、仲間がすごく暖かいことです。
<菅沼様、山根様、伊波様>
山根)
一番近い都市は飯田です。クルマで一時間です。
村には生協もあるし、野菜は自給できるし、ネットもあるし。
普段の生活は意外とそんなに困らないです。
診療所でも見てもらえるのですが、小児科がないから症状によっては病院まで一時間ほどかけて行かなくてはいけないのでそれがちょっと大変。
ただ、高校が遠くてなかなか通えないのが大変です。村では通学バスが無料で運行しているので、それは助かります。
あとは勤め先が村内にそんなにないこと。手に職があれば大丈夫ですが基本的に村外への通勤です。
不便を楽しめれば、生活は困らないです。
■メリット
美しい景色と、美味しいお水と空気。
もともと住んでる方々は親類や同級生の結びつきが強くて、うらやましいです。
それでも、移住者の中でつながったり、近隣のかたと仲良くなると擬似親類のような感じになるので、身内のような関係が築けるので助かります。いつも助けられています。
ひととの距離が近いので、移住を考えている方はそれを受け入れれるかどうかです。
<村の中心部を南北に走る国道の風景>
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※記事の内容は取材時のものです。最新の詳細については市町村や取材元にご確認ください。
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