安曇野市へ移住をお考えの方へ移住先市町村の話題
update : 2017.02.01
安曇野市は平成17年に豊科町・穂高町・三郷村・堀金村・明科町の5市町村が合併した人口約98,000人の市です。市の西部には北アルプス連峰が連なる山岳地帯で、燕岳・常念岳などの3,000メートル級の山々があります。 平成27年5月に新庁舎になったばかりの安曇野市役所政策経営課・安曇野暮らし支援協議会の北条さんと地域おこし協力隊の高尾さんに安曇野市の移住への取り組みをお聞きしました。
移住に関する取り組みを教えてください。
安曇野市の移住支援は、ふるさとづくり応援団というNPO法人から始まりました。平成25年から市が主体となって、共に移住支援をしています。移住に関する問い合わせは、メール・電話・来庁合わせて毎年100件ほどあります。特に観光シーズンであるゴールデンウィークや10月・11月に観光と合わせて相談に訪れたり、物件を探したりする方が多くなっています。
移住に関しては、平成28年に「安曇野へ移住!」という移住情報の公式サイトを開設しました。(http://azumino-ijyu.jp/)また、初めての試みとして「冬の安曇野体験会」を開催します。そこでは、不動産の視察や移住者や地元の方との交流会を企画しています。
冬の安曇野体験会て「おためし住宅」を整備して、移住希望の方に短期滞在の住居を提供しています。
冬を見に来ませんか~冬の安曇野体験会~(PDF)
独自の取り組みとして「おためし住宅」を整備して、移住希望の方に短期滞在の住居を提供しています。
おためし住宅について詳しく教えてください。
おためし住宅は平成28年4月から開始しました。実際に安曇野で生活体験をすることで、安曇野のいいところ、課題になるところを知っていただきたいと考えています。1日2,000円の貸付料で、最大7日間利用することができます。(利用には条件がありますので、詳しくはお問い合わせください。)移住を検討している方は滞在中に不動産めぐりをしたり、仕事を探したりしています。この住宅は、中心部から少し離れたところにありますので、田舎暮らしを体験するには最適だと思います。
私どもがお勧めしているのは、「必ず冬に利用してください。」ということです。やはり、言葉だけで「雪かきがあります。」「雪道の運転はできますか。」「寒いときには水道管が凍りますよ。」などと伝えても実際に体験してもらわないと長野県の冬の厳しさや備えが必要だということはわからないと思います。ですから、冬におためし住宅を利用し、安曇野でのリアルライフを体験していただくのは移住を考えるにあたり重要な事だと思います。「観光」と「暮らす」では大きな違いがありますから、移住を検討される方にはしっかりと伝えるようにしています。
平成29年1月時点で、11組22名の利用があり、その中で4組が実際に移住、もしくは移住準備が進んでいる状態です。
仕事や住居はどのように探せばよいでしょうか。
安曇野暮らし支援協議会は、市が主体となっていますが、その他に宅建協会や商工会、ハローワークなどが連携した協議会となっています。協議会の窓口である政策経営課にお越しいただければ、相談内容によってどこに行ったらいいのかをお伝えすることができます。また、移住経験者の方との連携もとれているので、経験者に移住相談をすることも可能です。
実際に大阪から安曇野に移住した地域おこし協力隊の高尾さんに移住体験を伺いました。
先日、初めて水道管が凍るというのを体験しました。セミナーで話には聞いていたのですが、「本当に凍るんだ」と驚きました。
安曇野市の移住セミナーでは、敢えて冬のマイナス面をキチンと伝えているというのが印象的です。他のセミナーにも出席しましたが、ここまでのところはあまりお目にかかったことがありません。
大阪とは違う地域の特性があるので、これから地域の方々と交流を深めていって、安曇野をもっと知って、移住者だからこそ安曇野の良さをしっかりと伝えていきたいです。談内容によってどこに行ったらいいのかをお伝えすることができます。また、移住経験者の方との連携もとれているので、経験者に移住相談をすることも可能です。
取材を終えて
「観光と暮らすことは違う」という担当の方の言葉には正直驚かされました。有名な観光地であるがゆえに、いい部分だけを見て移住したいと考える方にも「暮らし」としての安曇野市を誠実にお伝えしているのが感じられました。
移住を検討される方が一番知りたいのは、移住体験談なのではないでしょうか。安曇野市の移住経験者の方は、相談にのってほしいという話を持ちかけると、「いいよ。家で話をするから、遊びにくるように伝えて。」とまるで家族のように受け入れてくれるそうです。
行政と民間が手を取り合って、あたたかく移住希望者を迎えてくれる。安曇野の風景のような懐の深さを感じることができました。
※記事の内容は取材時のものです。最新の詳細については市町村や取材元にご確認ください。
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