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安曇野市移住体験談 西川様

update : 2026.02.27

(長峰山からの安曇野市の眺望)

写真、地図:安曇野市役所提供

北アルプスの麓に広がる長野県安曇野市。東京から特急あずさで約3時間30分、名古屋からは特急しなので約2時間40分、大阪からも新幹線経由で約3時間50分と、大都市圏からのアクセスも確保されています。

人口は約9.5万人(令和8年1月1日時点)。2010年をピークに減少傾向にありますが、2025年の人口動態では社会増加数が+414人と県内2位となっています。平成27年(2015年)以降、11年連続で転入超過が続き、現役世代からセカンドキャリア世代まで幅広い層から選ばれてきました。
市では空き家バンクや各種補助金、移住相談ができる協力店、移住セミナーなど支援制度も充実。のどかな田園地域から山麓の別荘エリアまで、多様なライフスタイルに合った住環境がそろっているのも魅力です。

今回は、大阪での勤務先の「選択定年制」を活用して50歳でキャリアの節目を迎え、安曇野へ移住された西川さんご夫妻と、安曇野市移住定住推進課の奥村さんにお話を伺いました。

(西川さんご夫妻 安曇野市役所の屋上より)

移住を考えるようになったきっかけは何でしたか?

ご主人 30年ほど前に新婚旅行で安曇野を訪れた際、山の景色が強く印象に残り、「年を重ねたら、こんな場所で暮らすのもいいな」と漠然と思っていました。
その後もロードバイクのイベントなどで訪れるうちに、「いつかここに住みたい」という思いが徐々に大きくなっていきました。

(2025年9月乗鞍岳にて。大阪からのサイクリング仲間と走る西川さん)

また、身近なところで健康について考える出来事があり、「元気なうちに、住みたい場所で暮らしたい」という気持ちがはっきりしてきました。ちょうどその頃、勤めていた会社が「選択定年制」を導入していて、50歳という年齢も一つの節目となる時期でした。そうしたタイミングに「仕事と暮らしのバランスを見直したい」という思いが重なり、仕事のペースを早めに見直す決断につながりました。

奥さま 私は年度末の3月まで大阪で働くと決めていたので、夫だけ先に移住する形になりました。私たちは夫婦と愛犬の世帯なので、金銭面での大きな不安はありませんでした。

移住準備の中で、市役所に相談されたそうですね?

ご主人 地元の方の声を直接聞けるのが、何より安心につながりました。安曇野市移住定住推進課の奥村さんから大阪の長野県事務所のスタッフを紹介してもらい、その方からいくつかのセミナーを案内いただきました。東京(有楽町)の移住セミナーにも参加し、
先輩移住者や市の担当者の率直な話が聞けて、とても参考になりました。

写真:安曇野市役所提供
(2025年11月、東京ビッグサイトで開かれたJOIN移住・交流&地域おこしフェア)

家探しはどのように進めましたか?

ご主人 家探しは2024年の9月から始めました。愛犬がいたため、まずはペット可の賃貸物件を探したのですが、物件がほとんどなく、すぐに購入に切り替えました。

大阪でインターネットを使って物件を探し、気になるものがあれば問い合わせて安曇野で内見をする、という流れでした。3軒ほど見て回り、1カ月後の10月には今の家に決めました。

(リフォーム済みのご自宅)

決め手は、徒歩圏内にスーパーやホームセンターがあり、将来、車に乗れなくなっても暮らしやすい立地だったこと。すぐ近くに犬の動物病院とペットサロンがあることも安心材料でした。家の裏には田園風景が広がり、北アルプスを望める環境も魅力でした。
また、以前からマンション暮らしだったため、一つのフロアで暮らせる平屋の間取りが合っていました。趣味のロードバイクを室内で置けるスペースを確保できたことも、大きなポイントでした。

奥さま 
私にとっては、犬を連れて徒歩ですぐに通える動物病院が近くにあることが、特に魅力的でした。

写真:安曇野市役所提供(三郷地区、ファインビュー室山からの眺望)

実際に暮らしてみて、どんな工夫をされていますか?

ご主人 
リフォーム済みの平屋は快適ですが、冬は寒さに加えて、日当たりの差で部屋ごとに温度が変わりやすいと感じました。そのため、二重窓を追加したほか、石油ファンヒーターや厚手の毛布などを取り入れて、寒さに合わせて暮らし方を調整しています。

写真:安曇野市役所提供(冬の拾ケ堰(じっかせぎ))

ドッグランはどのように活用されていますか?

ご主人 
雨の日や時間がないときに、庭で思い切り走ったり、ボール遊びができます。
犬のストレス発散になっていて、楽しんでくれていると思います。

(自宅に整備したドッグラン)

仕事探しはどのようにされましたか?

ご主人 10月末に大阪の会社を辞めて、翌日には転職サイトで見ていた会社へ電話しました。
11月に面接を受け、その場で採用が決まりました。
現在は大町市まで車で30分ほど通勤しています。

奥さま 私は買い物に行ったお店で求人票を見て、そのまま応募しました。

安曇野市移住定住推進課・奥村さん 安曇野市を含め通勤圏内の近隣市町村には、会社はたくさんあり、職種も色々あると思います。
移住されてきた方の中には、新しいことにチャレンジしたり、今までとは違う仕事を選ばれる方もいらっしゃいます。
働くことでいろいろなつながりもできますし、そういう部分でも楽しまれている方もいます。奥さまのように地元の特産品を扱うお店で働かれると、農家さんとのつながりができたり、野菜のお裾分け文化に触れられるといった楽しさもあるようです。

移住にあたって、活用された制度はありますか?


ご主人 「安曇野市UIJターン就業・創業移住支援事業補助金」(単身60万円、2人以上の世帯100万円)を活用しました。
手続きは思っていたほど複雑ではなく、今の職場(大町市)で記入してもらう必要のある書類もありましたが、会社の方が快く協力してくれました。申請から実際に入金されるまでは、およそ1カ月半ほどでした。

安曇野市移住定住推進課・奥村さん 
移住支援金には複数の利用パターンがありますが、
西川さんのように 「地域の企業に就職して、地域で働く」ケースは、市としても非常にありがたい形です。

地域との関わりはありますか?

ご主人 
自治会に入っています。ゴミ集積所の管理や、3カ月に一度の地域清掃などがあり、地域の方と顔を合わせる機会にもなっています。
私は「移住者こそ自治会に入った方がいい」と思っています。
こちらから地域に関わる姿勢を見せることで、先輩方も気にかけてくださり、少しずつ関係が築けると感じています。自治会費は年間1万円ほどですが、必要な範囲だと思っています。

安曇野での暮らしの共通の楽しみは?

ご主人 以前は忙しかったり、仕事で疲れて帰ると、夕飯を楽しむ余裕もなかったんですが、安曇野に来てお互いの働き方が落ち着いたことで心にゆとりが生まれ、食卓の時間が大きく変わりました。
夕飯のときに「今日の味付けはどう?」「この野菜、どこで買ったの?」と自然に食の話ができるようになり、
妻が職場でもらってきた珍しい野菜の調理法を調べて作ってくれるなど、食を一緒に楽しむ時間が増えたことが一番の喜びです。

奥さま 安曇野は食材そのものがとてもおいしく、料理をすることが楽しくなりました。
同じハヤシライスでも、玉ねぎの甘みひとつで味が全く変わるなど、日々小さな発見があります。

こうした“食の楽しさ”を夫婦で共有できるようになり、
今になって、豊かでゆとりのある夫婦の時間を過ごせていると感じます。

写真:安曇野市役所提供(新鮮な夏野菜と果物)

移住の際に気をつけておくべき点はありますか?

奥さま 安曇野は冬の寒さが厳しい地域です。
移住開始の時期は、春~秋の穏やかな季節をおすすめします。1月や2月の真冬スタートはあまり推奨しません。

写真:安曇野市役所提供(春の拾ケ堰(じっかせぎ)/
秋の安曇野サイクリング(碌山美術館近く))

ご主人 
寒さのギャップを防ぐために、冬の時期に一度下見をしておくと安心です。
また、先ほどお話しした二重窓の設置や暖房器具など、寒さに対する備えは必須だと感じました。

それ以外にも、実際に暮らしてみて感じた現実的な課題もあります。まず、安曇野では車が生活の要で、一人につき一台が必要になる場面が多く、その分どうしても維持費がかかります。また、ガソリンや灯油の価格は都会より高い傾向があり、光熱費と合わせると冬場の出費は大きくなります。

さらに、妻がパート勤務をしていますが、地域全体の最低賃金が都会に比べて低いため、同じ時間働いても収入に差が出ることがあります。そして、自然豊かな地域ならではの点として、野生動物との距離が近いことも挙げられます。特に自転車で山へ入る際はクマへの警戒が必要で、そのため屋内でトレーニングをすることが増えました。

最後に、移住を迷っている方へメッセージをお願いします

ご主人 私たちは今とても楽しく暮らしていますが、誰にとっても簡単というわけではありません。
特に50歳で仕事も場所も変えるというのは、大きな覚悟が必要です。

ですが、都会で忙しく過ごし、夫婦の会話が減ったり、家が「寝に帰るだけ」の場所になってしまっている方にとっては、移住によって生活のペースを取り戻し、家族や時間を大切にできる可能性が高いと思うんです。

確かに、移住には資金的な準備も必要です。私たちも退職金で家を購入しました。それでも「来てよかった」と心から思えます。移住セミナーで
「移住はそんなに難しいものではない。案外うまくいくことも多い」
と言われたことが背中を押してくれました。悩むよりも、「なぜ行きたいのか」を夫婦でじっくり話し合うことが大事です。
ここで見る北アルプスの景色は、ここでしか見られないものです。
その貴重な時間を味わえるという意味で、安曇野は本当におすすめです。

(大町市の鷹狩山から撮影した北アルプス)

■写真6枚:西川さま提供


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