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小布施町
小布施町移住体験談 西村様ご夫妻
update : 2021.04.19
写真:小布施町役場提供(小布施町からの北信五岳の眺望)
地図:小布施町役場提供
長野県の北部に位置する小布施町。半径2kmの円にほとんどの集落が入る、県内で一番小さな町です。東京から小布施町は北陸新幹線と長野電鉄を利用して約2時間30分で移動することができ、自動車でも関越自動車道と上信越自動車道を乗り継ぎ、約2時間45分で移動することができます。
自然豊かな農村地帯で、リンゴやブドウ、モモ、クリの栽培が盛んで、新規就農を希望される方を受け入れる里親制度があります。また、長野市など近隣市町村に勤める方のベッドタウンとして選ぶ方もいます。子育てでは未満時の子育て支援施設もあります。認定子ども園の幼稚園、保育園では長時間保育も実施し就労しながらの子育てを応援しています。
そして、約40年前から独自のまちづくりに取り組んできたことも小布施町の特徴です。近年は町内外の人々や企業、大学との交流や恊働が盛んに行われ、町にさらなる勢いが生まれています。多い時では年間120万人超の観光客が訪れています。
今回は、大阪より小布施町に移住された西村さん夫妻にお話を伺いました。
(西村さん家族)
初めに、移住された経緯をお伺いできますか?
ご主人 私は大阪出身で、もともと転勤が多い仕事で東京や愛知、大阪へと転勤していました。子どもが小学校に通いだしたこともあって転勤をしたくないなと思い、転職を考えたこともきっかけの一つです。
それまでは、妻が長野市の生まれで、結婚して子育てをして定年後に長野で田舎暮らしをできればと漠然と思っていましたが、子育てをしていく中で自分たちの体が動く時に長野で子育てをできればいいなと考えるようになりました。仕事も探して見つかったので、ちょうど良いタイミングだねと妻と話し合い決めました。
奥さま 主人と出会ったのもスキーがきっかけだったので、老後は山に囲まれた長野がいいねと話していました。親が老いる姿を見ていて老後に移住するのもパワーがいるよねっていうのもあって、早めに移住することを考えました。都会にいると山に遊びに行くにも渋滞で2、3時間掛かり、行くだけで疲れてしまうので。
ご主人 東京で暮らしていたころは毎週のように長野へスキーをしに来ていましたが、その度に渋滞で大変でした。
写真:西村さん提供(西村さん家族)
小布施を選ばれたのは?
ご主人 小布施は妻の実家へ帰省した時に来たことがあって、最初は観光地ぐらいにしか思ってなかったんです。いざ移住しようかとなった時に周りの市町村をいろいろ調べる中で、会社が須坂だったので近いところがいいなと思い、候補としては須坂、長野、小布施にしぼりました。帰省の時に小布施町役場の移住担当の方に相談をさせていただいた時に、地元の子どもの話をされているのを聞いて、役場も含めて町の人のつながりが強いのかなと思い、良いなと感じました。
奥さま 私も当時、小布施町役場の方の話を聞いた時に人と人の距離が近くて良いなと感じました。
ご主人 大阪で育ってから「近所は知っているけど少し離れたら知らない」みたいな環境が当たり前で、地域の人と人のつながりがあまり無かったので、小布施町のような地域のつながりがある環境が良いなと思いました。
奥さま 小布施は町がコンパクトなことも気に入りました。
ご主人 私の転勤で上の子は2回転校しているんですけど、小布施町は小学校も中学校も1校しかないので、今は借家なんですけど、今後、家を買う時に引っ越しをしても町内であれば、子どもの転校がないのも良いなと思いました。
お仕事はどのように探されましたか?
ご主人 半年くらいかけてネットで探して、面接をしていただいて転職しました。都会に比べると求人数が少なかったので、今までの経験を生かせる仕事を見つけたらすぐ応募しました。
家探しはいかがでしたか?
ご主人 まず、長野に来た時に実際に車でいろいろ走ってみてどこの市町村にするか見て回りました。今の会社が長野電鉄の沿線なので電車通勤できると良いなと思い、ネットで探して地元の不動産店に連絡をして何軒も内覧をして決めました。
奥さま タイミングもあると思います。子どもが3人いて大所帯なのでアパートより戸建てで探していたんですけど、レトロな物件が多くて。
ご主人 戸建を探すのは大変でしたね。正月の帰省の時から何度か長野に来て探して3月くらいに決まりました。長野市は物件は多かったんですけど家賃も高くなるので。
町営住宅は空きが無く、空き家バンク(https://rakuen-akiya.jp/vendor/9069/)も見ましたが、築年数が経っていたのであきらめました。
ここはちょうどオーナーさんが貸したいタイミングだったので、公開されたと同時に決めました。
家探しでアドバイスはありますか?
ご主人 地元の不動産店に具体的な家族構成を伝えて希望の間取りなどをお願いしておくといいかもしれませんね。また、いろいろな市町村で空き家バンクもやっていますので、市町村の空き家・担当者に良い物件があったら教えてもらえるようにお願いしておくのが良いと思います。
あと小布施町には移住コーディネーターもいるので、そういう方に話を聞くのも良いかもしれません。
また、一日で全部回るのは大変なので、観光のついでとかで何度か足を運ぶと町の雰囲気も分かると思います。
小布施に暮らされてみていかがですか?
ご主人 通勤は毎朝、電車なんですが、都会は常に騒音に囲まれていたんですが、こっちは静かで駅から見える景色もきれいで四季を感じられます。
写真:西村さん提供(小布施駅からの北信五岳の眺望)
今だと雪景色だった山がだんだん春になるにつれて緑が見えてきてとか、夜だったら都会では見えなかった星が見えます。自然を身近に感じられるのは良いですね。
写真:小布施町役場提供(桜堤)
あとは、車を運転中に、子どもたちが道路を渡ろうとしている時に車を止めると、子どもたちが渡った後にわざわざ振り返っておじぎをしてくれるのには少し感動しました。
家の周りに畑が多いのも良いですね。妻の実家の畑を少し借りて作ったり、ご近所さんの畑を少しお手伝いして楽しんでいます。
写真:小布施町役場提供(リンゴとクリ)
奥さま おいしい野菜が手に入りやすいです。地元の方がたくさん農産物を出されている「6次産業センター」という農産物直売所が近くにあるので、鮮度が全然、違いますね。大阪でも直売所はあったんですけど朝から行列になっていて、こちらではいつでも買い物しやすいです。
写真:小布施町役場提供(6次産業センター)
ご主人 夏は野菜、秋は果物がたくさんあり、観光の方や地元の方が利用しています。
奥さま 町がコンパクトなので、普段の生活でも自転車で用事が済むので助かります。図書館や学校や郵便局、役場もスーパーも子育て支援センターも全部、自転車で回れ、エコだし気に入っています。
子育て支援センターはいかがですか?
奥さま 今は新型コロナで町外の方は受け付けていませんが、以前は長野市など近隣市町村からも親子で来ていました。下の子がまだ小さいので時間がある時は行っています。
行けば必ず誰かがいるので、そこでママさんたちとお友達になったり情報交換をしています。小さい町なので幼稚園、保育園で別々になっても小学校でまた一緒になって、みんなで子どもたちを見ていけるので安心です。
写真:小布施町役場提供(子育て支援センター)
ご主人 夏はプールで遊ばせたり、冬も床暖が入っているので暖かく、一日遊べますね。
また、小学校でも放課後は児童クラブだけではなく「子ども教室」というのをやっていて、地元の方が先生になって、田植えをして収穫したり、大豆を育ててみそを造ったり、いろいろな体験ができるようです。
小布施で暮らして子どもたちの様子はいかがですか?
奥さま 都会に比べ近所でも自由に自転車で遊べるので楽しそうです(笑)。大阪だと自転車に乗れる所まで車で連れて行っていたので、日常でも家の周りを自転車で遊べるのでうれしそうですね。雪の日は朝、学校に行く前に雪遊びをして楽しそうです。
写真:西村さん提供(公園で遊ぶ西村さん家族)
買い物などはいかがですか?
ご主人 都会に比べ選べる自由度は少ないですが、今はネットショッピングがあるのでそれほど困ったことはありません。
地元の方との付き合いはいかがですか?
奥さま 大阪のころより自治会の関係の費用が掛かると思います。区費に神社費に育成会費といろいろあります。
ご主人 ただ、そういう自治会の関係を通して人付き合いもできるので、大切かなと思っています。
いろんな付き合いにも顔を出していかないとつながりが持てないので、なるべく積極的に参加するのも必要かもしれません。そこで、中には世話好きの方もいらっしゃるので、人を紹介していただいたり、人とつながっていくこともあるので。
例えば、「実家にブドウを送りたいんですけど」と相談すると「あそこのブドウがおいしいよ」と教えていただいたり、その後もお付き合いをさせていただいています。
その土地で風習が違うと思いますので、分からないことは聞くようにしています。
最後に、移住についてアドバイスをお願いします
ご主人 仕事は給与面も含めて都会と同じ条件はないと思うのである程度、いろいろな条件を見て決めていけばいいのかなと。いつまで悩んでいても動けなくなるので、移住しようかなと思ったらそのタイミングは大事にした方が良いと思います、来てみれば何とかなることもありますので。
奥さま 勢いも大切ですね(笑)