写真：松本市役所提供（松本城と北アルプス）

松本市は、標高3,000ｍ級の山々が連なる北アルプス連峰と、標高2,000ｍに広がる美ヶ原高原の雄大な自然環境、そして、松本城を中心とする城下町として栄えた歴史・伝統文化に育まれてきた山岳観光都市です。
また、首都圏や中京圏、関西圏からのアクセスも良いことから、人気のある都市の一つとなっています。

今回は楽園信州移住者交流会に参加され、松本ライフを満喫されている石田さん夫妻にお話を伺いました。

（移住者交流会にて）

はじめに、移住された経緯をお伺いできますか？

ご主人　千葉県で仕事に従事していましたが、今年の３月に定年を迎え、４月に松本に移住してきました。
大学生時代、信州で合宿の経験がありますが、毎日、厳しい練習に明け暮れながらも「信州は、風光明媚で素晴らしい場所」と感じていました。
「終の棲家」として信州を選択した背景には、その当時のわずかな記憶や印象もあったのだと思います。
卒業後、幸いにも20代から30代にかけ松本で勤務することができ、その間、妻と知り合い結婚することになりました。

思い起こせば、その頃から松本は、季節の移ろいを肌で感じることができ、暮らしやすく、素敵な街だなと考えるようになったのだと思います。
定年を迎えるに際し「これから先、どうしようか」などと妻と話し合うにつれ「松本が良いのかも」と結論に至りました。
偶然にも二人が出逢い結婚した、いわば想い出の地を「終の棲家」とするのもありかな、原点回帰というのも良いかもと考え、鮭ではありませんが松本に帰（還）ることにしました(笑)。改めて、住んで良かったと思います。

松本のどんなところを気に入りましたか？

ご主人　松本での勤務以降は、ほぼ２年ごとの転勤でしたが、東京（６回）、北海道、福島、宮城、福岡、高知と各地での生活を経験しました。勤務地に恵まれたこともあり、何れの街も過ごしやすく、快適に暮らすことができました。

その中でも特に松本は城下町の名残があり、松本城をはじめ街並みが素晴らしいばかりか山並みや澄んだ空が美しく、地産の食べ物も美味しいと感じました。

さらに周りの方々が人情味溢れ、温かく接してくださったこともあり、松本に住むという思いをより強いものにしました。

写真：松本市役所提供（松本城、中町通り）

松本の方は温かく迎えてくださったのですね

ご主人　周りの方々からは「少し閉鎖的な感じがあるかも」という話も聞きましたが、暮らしてみると松本の方は「良く来たね」、「もうすぐ地元のイベントがあるよ」と親しみをもって迎えてくださるだけでなく「あそこに美味しいお店があるよ」、「家で採れた野菜だから食べて」、「庭に咲く花を生けて」と、家族同様に接してくださるんです。

松本での生活、自然環境はいかがですか？

ご主人　四季の移ろいを感じることができ、素晴らしいところだと思います。春は桜を眺め、夏は山々から吹く風が心地良く、秋は紅葉を楽しみ、冬はスキーを満喫と、一年を通じ自然に触れ楽しむことができます。
また、松本は長野県の中央に位置しているので、県内各観光地へのアクセスの便が良く、歴史を感じ地産の食材をいただくことのできる、最適かつ最高の場所だと思います。

写真：松本市役所提供（北アルプスと桜、紅葉）

奥様　自然に恵まれ、本当に素晴らしい街だと思います。また、食べるもの全てが美味しく感じます。
松本城や周囲の街並みもそうですが「松本ボンボン」や「七夕」などの伝統文化も残っていて、さらに素晴らしい街だという思いを強く感じさせます。

写真：松本市役所提供（松本ボンボン、七夕）

移住前に心配なことはありませんでしたか？

ご主人　学生時代、夏休みに同期数人で友人の実家に宿泊させていただく、という学生ならではのツアーを計画し、各地を観光し遊んだ経験もありますが、その都度訪れる場所は良いところだなと感じました。住めば都なのだと考えます。
その中でも信州は、合宿時代をはじめ若い当時に暮らしてみて、安心して生活できる土地だなと思っていましたので、特に心配はありませんでした。
ある最近の記事で、長野県は「移住したい県の一位」にランキングされていましたが、住んでみて納得しますね。

情報収集など移住前の準備はいかがでしたか？

ご主人　昨年の秋頃、移住しようと決め、それから少しずつ準備をしました。
情報収集に際しては、本とかインターネットに記載されている内容は勿論ですが、時間が許せば実際に現地を訪れ、地元の方とお話ししてみることにより、その土地ならではの良さを直接感じることができ、転居後の不安も軽減し、さらに魅力あるものになるのではないかと思います。

また、移住後のお仕事につきましては東京の「銀座NAGANO」4階に、移住交流・就職相談コーナーがありますが、そこを訪れた際、就職支援ナビゲーターの杉浦さん、移住推進員の山越さんに親身に相談にのっていただき、現在のお仕事を紹介していただきました。
「銀座NAGANO」では、信州の特産品を販売していたり、地元のお酒を飲めるスペースもありましたので、千葉にいながら長野を身近に感じることのできる良い場所でしたね。

写真：銀座NAGANO提供

住まいはどうされましたか？

ご主人　妻の母の実家が松本で、たまたま空き家となっていて、住む場所がある、住むことができるということも、移住の要因の一つだったと思います。

信州でおすすめの場所などはありますか？

ご主人　上高地、美ヶ原、白馬、南木曽、奈良井宿などをおすすめします。ほかにも善光寺や上田城、白糸の滝、軽井沢などもあります。
県内に、こんなにも多くの魅力的な場所がある県は、ほかにはないと思います。

写真：松本市役所提供（上高地の河童橋、美ヶ原高原）

最後に、おすすめの松本グルメを教えていただけますか

奥様　松本市内の国道19号線沿いで、趣のある古民家が特徴の「かつ玄」さんは、かつ料理が美味しいのは勿論ですが、風情を感じながら、良い雰囲気の中で食事をすることができます。ご飯やお味噌汁のおかわりができるのも魅力です。
また、「かつ玄」さんのすぐ傍のログハウス風の「チーズ・シェッド」さんは、私たちにとって、思い出の場所でもあります。ピザ、パスタ、チーズケーキが美味しく、若い方にはおすすめのお店です。
先日、休みで帰省した娘も一緒に訪れ、大変、満足していました。
そして、洋菓子屋「マサムラ」さんのお菓子は全てが美味しいのですが、スイス風シュークリームは味だけでなく、クリームの量にも圧倒されます。
夫と出会った当時も食べましたが、ずっと変わらない美味しさです。

（マサムラの洋菓子。左から2個目がスイス風シュークリーム）

ほかにも、たくさん美味しいお店や趣のあるお店があると思いますので、松本市をはじめ、くまなく探索し、新たな発見ができればと思います。

ご主人　妻が紹介したお店以外で、私のお気に入りは、今日の会場の「マンマ・ミーア」です。
信州産の食材をふんだんに使ったイタリアン料理が美味しいこと、そしてスタッフの方の笑顔のサービスが素晴らしいこともおすすめです。

（地元食材を中心としたマンマ・ミーアのイタリアン）