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下條村移住体験談 絹田様ご家族

update : 2018.11.27

下條村は、長野県最南端下伊那郡のほぼ中央に位置し、冬でも比較的降雪量が少なく年間を通して過ごしやすい村です。村内へは中央自動車道の飯田山本ICから7分程です。将来的には2027年のリニア中央新幹線開通で関西や首都圏、三遠南信自動車道全線開通で静岡エリアからのアクセスが格段に速くなります。子育て支援や定住支援にも力を入れており若者定住促進住宅、住宅用地取得補助、高校生まで医療費無料、3歳以上保育料無料、出産祝金などのサポートがあります。

今回は京都府出身で家族と下條村へ移住し、新規就農で養鶏業を営む絹田さんにお話を伺いました。

また、下條村役場総務課企画財政係の移住相談担当の古田さんにも同席していただきました。

写真:絹田さんのご自宅前にて。左から絹田さん、下条村役場の古田さん

はじめに、移住された経緯をお伺いできますか?

絹田さん 神奈川にある大学の農学部を出て農業関係の仕事に就きたいと思っていました。北海道で3年間JA関係の農業の研究所で食品のおいしさの解析の仕事に就きましたが、やはり農業の現場で食を自分で作りたい、養鶏をやりたいという想いで準備を進め、色んな地方を回りました。

どこの府県の移住相談会でも養鶏をやりたいと相談すると悪臭やうるさい鳴き声というイメージを持たれているのであまり良い顔はされず、とても苦労しました。そんな中で長野県の阿智村でなんとか物件も探し2011年の3月に移住して来ました。

その後諸事情があり、より良い理想の環境を探し、隣の下條村で良い物件を見つけ本格的に養鶏を始めました。

絹田さんブログ http://aozoratamago.blog90.fc2.com/

 

物件はどのように探されましたか?

絹田さん 物件の条件は養鶏をやれる広い農地付きが条件でした。初めは下條村内の空き家バンクの物件を3件程見ましたがイメージと違うこともあり、たまたま村内を探索していた時に畑が隣にある空き家を見つけ、直接大家さんに連絡をしました。

その際、養鶏について地域の方との合意形成は大事だと思っていたので、村民の方に事前に相談し、実際に養鶏の様子を見てもらい「問題ない」と言っていただけたのでこちらの家に決めました。

写真:絹田さんご家族(絹田さん提供)

冬の寒さや買い物等はいかがですか?

絹田さん ここは標高が800mあるので一番冷え込む時で-15度までいきます。畑が10㎝位根雪になることもあります。家の前の雪かきは年に数回ありますが、道路は除雪してもらえるので大丈夫なんですけど。

古田さん 下條村の標高は下が330m位で上が1000m位です。役場付近が430mで雪はほとんど無いんですけど600mくらいから雪が積もります。

絹田さん 寒いは寒いんですけどキンキンに冷えた空気の朝は逆に景色も良く、ここは南アルプスも良く見えるので「あー、良い所だなー」と思います。

写真:ご自宅の畑から眺める早朝の南アルプスと雲海、日の出(絹田さん提供)

買い物は下條にもスーパーはあるんですが、仕事で飯田方面に良く出るのでその時に済ませ、特に困る事はないです。

古田さん スーパーは閉店時間も早いので隣の飯田市さんで買い物をされる方は多いです。最近はコンビニも2件できまして、以前よりは便利になりましたが。

ご家族の感想はいかがですか

絹田さん 元々、妻とは一緒に農業をしたいねと良く話していて、お互いこういう所に住みたかったので満足しています。こんなに景色が良いところで子育ても出来て生活出来るのは良いよね、と言っています。

写真:大自然の中で、牛も2頭飼われている(絹田さん提供)

子育てについてはいかがですか?

絹田さん 子育て支援に関しては南信州でも下條村は先進的で、今年から3歳以上の保育料が無料になったのは大きいですね。あとは3人目を産んだ時の祝い金(出産費用とは別に50万円)と月5000円の村内で使える商品券はありがたいですね。

写真:下條保育所の運動会(下條村役場提供)

養鶏へのこだわりを教えていただけますか?

絹田さん 「食は身体を作るもの」食べて身体に良いものを作りたいと思っています。そのためには卵を産む鶏が健康でなくてはならないので、一番のこだわりは餌の原料が100%国産です。

通常の国産の牛、豚、鶏の餌の85%〜90%が輸入で100%国産原料の養鶏農家は北海道を除く府県では数件になると思います。鶏の健康の意味で餌にこの辺の草や農家さんから頂く季節の野菜や果物、梨、桃、りんご、最近は柿等自然由来のものをあげています。ですので、その季節ごとに夏に産む卵はさらっとしていて、冬は濃厚な卵を産んでくれます。

写真:下條村出身の峰さんが村のPR動画撮影時に絹田さんの卵を召し上がる(下條村役場提供)

一般的に卵の匂いと思われている生臭みもほとんどありません。また、ケージ飼いではなく鶏舎で平飼いをしています。鶏にも個性があるように、ここの卵も一つ一つ味に個性があるのが特長で、それぞれの味を楽しんで欲しいです。

写真:鶏舎で鶏の世話をする絹田さん

古田さん 絹田さんの卵は飯田市の「およりてふぁーむ」、「ココロファームビレッジ」、「あいぱんいいだ店」、阿智村のピアの中にある「ふらっとホッと」で購入できるので、私も良く食べていますが、絹田さんの卵は香りすっきり味は濃厚で本当に美味しいです。

写真:絹田さんの卵(絹田さん提供)

絹田さん 最近は小麦や大豆、お米も作っていて、その大豆と小麦でオリジナル醤油も作っています。

写真:お子さんたちも稲運びのお手伝い(絹田さん提供)

写真:絹田さんの卵、醤油、お米のセットのふるさと納税返礼品。現在、たまごの名称は親田高原のたまご屋さんのたまごにリニューアル(下條村役場提供)

最後に、移住を検討されている方にアドバイスはありますか?

古田さん 無料のお試し住宅も昨年からオープンしました。下條村の雰囲気を体験いただき、移住のきっかけにしていただければと思います。

写真:お試し住宅(下條村役場提供)

絹田さん 僕は移住するまで5、6回下條村に通いました。何回か来て季節ごとの下條村の良さを知っていただくのが良いと思います。地形・気候だけでなく、人とのかかわりが重要だと思います。僕の場合は阿智村へ先に移住した新規就農者の方のイベントに合わせて来ていました。何かイベントやお祭りに合わせて来るのもきっかけになると思います。その時にお試し住宅を利用して住民との交流を深めるのも良いと思います。

写真:家と鶏舎の上からは南アルプスを一望


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