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飯綱町移住体験談 鈴木様

update : 2025.04.22

写真(左から、北信五岳の飯縄山、戸隠連峰、黒姫山)、地図共に:飯綱町役場提供

長野県の北部に位置する飯綱町。人口は1万人余り。西・南は長野市、北は信濃町、東は中野市に隣接する、飯綱山から斑尾山までの穏やかな丘陵地です。日本海の影響を受ける積雪寒冷地で、内陸性気候のため寒暖の差が激しく、夏期は最高気温が約35度、冬季は最低気温がマイナス10度くらいになります。

豊かな自然と清らかな水を生かし、リンゴ・米をはじめとする農業が基幹産業です。飯綱東高原の日帰り温泉を中心に、スキー場、ゴルフ場など年間を通じて多くの観光客が訪れ、霊仙寺湖のほとりにあるキャンプ場も人気です。
東京からのアクセスも良く電車で約2時間、車でも約3時間です。

近年、町役場では「日本一女性が住みたくなる町へ」を掲げ、移住や福祉施策にも力を入れています。補助金も充実し「飯綱町結婚新生活支援事業補助金」は最大100万円、「飯綱町若者U•I•Jターン者等奨学金返還支援補助金」では最大200万円までと手厚いサポート体制で、移住者も増加傾向です。
県が2025年1月31日に発表した「毎月人口異動調査に基づく2024年中の長野県の年間人口増減数」では、同町発足以来、初となる17人の社会増(23年は44人の社会減)となりました。

今回は静岡県から移住された鈴木さん夫妻にお話を伺いました。

(飯綱町の「GOZAN自然学校」による北国街道を巡るツアーに参加した鈴木さん夫妻)

ご主人 静岡の沼津でサラリーマンをしていたのですが、自分たちで何か事業をしたいと思ったのが飯綱町に来るきっかけでした。何をしようか、どこでやろうか考えたときに感覚的には長野県か静岡県と思ってそこら辺を調べて、「農業も自営業だよね」と探しているときに、2024年のゴールデンウィークに斑尾高原に旅行に行ったんです。その時に飯綱町の北信五岳道路を通ったんですけど、その景色がすごくきれいで。山もあってリンゴ畑も見えて、「飯綱町っていいな」と思ったんですね。それから、飯綱町役場に実際に移住相談をしてみたんです。そしたら役場の方も親切で話がとんとん進んで、妻を町の地域おこし協力隊として採用していただきました。

写真:飯綱町役場提供(北信五岳と飯綱町)

奥さま 国際交流の推進業務として採用していただいたのです。それで、夫が農業をやりたいという話を面接の時にして、夫も就農の地域おこし協力隊として採用していただけることになって。
移住相談のときに仕事が先に決まって、そこから家を探し始めて、4カ月ぐらいで移住することができたのです。

移住相談にはどれくらい来られましたか?

奥さま 旅行の後、物件を見に来たのは1回、あとは全てオンラインでした。

ご主人 相談の時も「じゃあ次、この話をしましょう」とか積極的に対応していただき、メールの返信も早くスムーズに移住できたと思います。

家探しはいかがでしたか?

奥さま 空き家を考えていたのですけど、土地勘がまだないので仮住まいとして「最初は賃貸が良いよね」ということで探しました。

ご主人 僕たちの場合は犬が3匹と猫が1匹いるんですね。なので、ペット可の物件というのが前提にあって、不動産店のホームページを見たりしたのですが、役場の方から空き家バンクのペット可物件を紹介され、それで決めました。アパートの庭にドッグランもあるんです。

(自宅アパートのドッグラン)

長野県の北部ですが、気候はいかがですか?

ご主人 冬は寒いですし、雪は多いです。飯綱に雪があって、近くの長野市や中野市に行くと雪がないというのはよくありました。

奥さま 直前まで沼津にいたというのもあり、久しぶりの雪で寒いですね。12月の寒い日は氷点下5度になったりしますので徐々になれていければと思いますが、生活に支障があるほどではないです。

交通面はいかがですか?

ご主人 町内は信号が少ないと思います。長野市や中野市、小布施町へは行きやすいので、買い物とかで不便を感じたことはないです。交通の便は気に入っています。北信五岳道路があるので、信濃町にも行きやすいですし。

雪道の運転は慣れましたか?

ご主人 除雪はしっかりしてもらっています。エンカルもきちんとまいてもらっているので、運転が怖いと感じたことはあまりないです。

買い物面はいかがですか?

奥さま 週末に長野とか小布施の大型スーパーに行って、足りないときには地元のスーパーで買い物をしています。コンビニも3軒ありますし。野菜の直売所も3軒あるので、冬の時期のお野菜はそんなにはないのですけど、農家さんが作った新鮮なお野菜は手に入る環境です。

写真:飯綱町役場提供(農産物直売所 さんちゃん)

ご主人 果樹全般お薦めですが、一番はリンゴですかね。普段は直売所でリンゴを買っていて、県外からも購入しに来る方が多いです。飯綱のリンゴは酸味がしっかりしていて歯応えもあり、種類も50種類と多く、いろいろ試せるのでお薦めです。お米も「特A」になっているので有名です。

写真:飯綱町役場提供(リンゴ畑)

仕事面はいかがですか?

ご主人 地域おこし協力隊として農業の研修を受けているのですが、任期は最大3年で、その後に独立します。

奥さま 町のPRをしながら町内の国際交流と外国人の誘致や移住者支援の活動をしていて、問い合わせも少しずつ増えているそうです。
飯綱町の動画を撮影してインスタグラムに載せたり、国際交流の面では3月に町内在住の外国籍の方を呼んで、海外との文化の違いを学びながら「こうすると住みやすくなる」をテーマに「いいづなワールドカフェ」を飯綱中学校の講堂で開催しました。

実際に暮らされてみていかがですか?

奥さま 暮らしやすいです。自然が近いので今までの生活と違って普段からきれいな景色の中で暮らしていると日々感じます。

ご主人 普段、運転していても「良い場所だな」と感じますし、リンゴ畑に出て農業の勉強をして「疲れたな」と周りを見渡すと北信五岳が見えて、その景色を見て「移住して良かったな」と思います。気持ちいいですね。

写真:飯綱町役場提供(美しい田園風景が広がる飯綱町)

お休みの日は何をされていますか?

ご主人 今は雪が降ってあまり行ってないのですけど、山の上の方に霊仙寺湖があり、その脇にドッグランがありまして、そこに犬たちを放ちに行って犬と一緒に遊んだり、ドライブして帰ってきたり。
ここからは戸隠にも行きやすいので、鏡池でスノーシューを履いて森の中に入っていくとか、雪国でしかできないアウトドアを楽しんでいます。自然が素晴らしいので、外に出て遊ぶと気持ちいいです。

写真:飯綱町役場提供(霊仙寺湖の穴釣り)/鈴木さま提供(霊仙寺湖のドッグラン)

奥さま 犬たちも広い環境で遊んだり、過ごせていますし今、私が妊娠しているのですが、これから子育てもしやすい環境なので移住して良かったと思います。

子育て環境はいかがですか?

奥さま 保育園やこども園など、子どもを預かってくれるところが他の自治体に比べて充実していると思います。飯綱町では「日本一女性が住みたくなる町」を掲げているのですが、ワーキングスペースと託児所が一体になっている「みつどんのお家」という施設があって、6カ月未満の赤ちゃんも1階で預かってくれて2階でお母さんがリモートワークもできるのです。そういうところもこれから使えるので、すごくいい自治体だなと思っています。

写真:飯綱町役場提供(みつどんのお家)

ご主人 周りが自然に恵まれていていい環境なので、この自然の中で伸び伸びと元気に育ってほしいと期待しています。

『女性が住みたくなる町』を目指すことについてはいかがですか?

ご主人 良いと思います。何も意識しなければ男性中心になっちゃうので、それはそれで良いと思いますよ。

奥さま 意識を持った自治体だというのを公にしているのは素晴らしいと思います。

2024年度は転入超過となりましたが、受け入れ体制はいかがですか?

ご主人 役場の方からは、「今、町でこういうのをやっているけど参加しない?」とか「こういう会議あるけど参加しない?」とか、声を積極的にかけてくださるので、入っていきやすいですよね。そういう意味で役場からのサポートを感じます。役場の方が、いろいろ気にかけてくれるのはありがたいですね。

奥さま 移住前は1年くらいかけて他の自治体の移住窓口にも相談はしていたのですが、飯綱町は相談している私たちに寄り添ったサポートをしてくれているなと感じていました。移住後も親身になって相談に乗ってくれるので、とてもいいサポートを受けられる自治体だなと感じています。

移住後は補助金とかも「こういうのあるよ」と教えてくださったり、協力隊という立場もあるかもしれませんが、よくしていただいています。

写真:飯綱町役場提供(飯綱町役場)

どのような補助金がありますか?

奥さま 私たちが利用させていただいているものは「飯綱町移住定住応援家賃助成金」です。町内の民間賃貸住宅に住む2人以上の世帯の家賃に対して、3年間で合計、最大48万円の補助を受けられます。1年目が月額上限2万円で、2•3年目から月額上限1万円の補助になります。

「飯綱町若者UIJターン者等奨学金返還支援補助金」として、移住者に対しても大学の奨学金の返済補助もあります。返還した奨学金に対して10年間で最大200万円の補助を受けることができます。

私たちは新婚ではなかったので利用できなかったのですが、「飯綱町結婚新生活支援事業補助金」というのもあって、結婚して新生活を始める新婚世帯の住宅の取得、賃貸、リフォーム、引っ越し費用の補助があり、補助額は最大100万円です。

移住者のサポートとしてもいろいろと手厚い補助金があると思います。

今後も移住者は増えそうですか?

ご主人 駅前に新しいコーヒーショップがオープンしたり、今後は若い人とか増えそうな感じはあります。住んでみて気持ちいい場所ですからね。

奥さま 廃校を利用した「いいづなコネクト」は若い人が活動しやすいような環境になっています。コワーキングスペース、喫茶店、シードルの醸造所、ジムや整体も入っています。イベントスペースもあるので、よくイベントもやっています。

写真:飯綱町役場提供(いいづなコネクトEAST/いいづなコネクトWEST)

移住体験施設は利用されましたか?

ご主人 僕らはペットがいるので難しかったのですが、宿泊しながら実際に町での生活を体験できるので、利用してみるのもいいかもしれないですね。

写真:飯綱町役場提供(移住体験住宅)

最後に、移住を検討されている方にアドバイスをお願いします

ご主人 実際に一度、町に来てください。ぐるっと回って、感じたことを大切にされてはいかがでしょう。そのあと、気に入ったら役場の人に相談して実務的な話をすればいいと思いますし、実際に来てみて感じたものを大事にされた方がいいと思います。

奥さま 他の自治体の補助金とも比較してみるのもいいかもしれませんね。いろんなところが移住に力を入れているので、自分に合った自治体はあると思います。

ご主人 やっぱり、縁もあると思います。僕たちの場合は実際に来て気に入って、役場の人に相談したら印象も良くて、話がとんとん進みましたので。そういう感じなので、ちょっと気に入ったのなら相談するのは無料なので、気軽に相談して探すのがいいと思います。

■写真3枚:鈴木さま提供


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